blogレモン便り

2024年02月05日

レモン搾汁の季節

前回のレモン便りからあっという間に11か月が過ぎ、桃の花が咲く季節になりました。レモン畑の横には立派な桃の木があり、毎年お花見を楽しみながらレモンを収穫しています。

今年も大寒の前に、寒波に備えて2トンのレモンを収穫しました。寒さの影響を受けやすい山の上のレモン畑から順番に、梯子を使いながら黙々と収穫します。暖冬ということもあり、穏やかなお天気の中、 お手伝いに来て下さった方々と一緒にゆとりをもって収穫ができました。今回も本当にありがとうございました!

5日程で目標量(2トン)のレモンを収穫、その後検品をしてトラックに積み込み、海を渡って徳島県で搾汁しました。1コンテナが約20キロなので、100コンテナのレモンを運んだり積んだり降ろしたり、1年で一番の重労働かもしれません。

どんな見た目でも、新鮮なレモンは美味しい! 皮ごと搾ったレモン果汁は精油が多く含まれるのでとても香りが良く、レモンらしい苦みもあります。数量限定ですが、1キロパックで販売しますので、ご希望の方はお早めにどうぞ。

この冬、豊島ではまだ積雪はありませんが、たまに雪花が散っています。 暑さにはめっぽう弱いピーノ君ですが、さすが毛皮に覆われているだけあって、寒い日でもへっちゃらでお散歩を楽しんでいます。暦の上では春が始まりましたが、まだまだ寒い日が続きますので、皆さまどうぞご自愛ください。

2023年03月26日

春のレモン畑

一雨ごとに暖かくなり、レモン畑では可愛らしい野花が地面を覆い、レモンの春芽が芽吹き始めました

厳しい寒波で凍害を受けたレモンは樹上で朽ち、寒さを乗り越えたレモンはその後もゆっくりと成長しています。 畑に残るレモンは僅かですが、明後日から数量限定でレモンのご注文を承ります。冬を乗り越えたレモンの皮には 多くの傷や、寒さによる斑点などもありますが、果汁は濃厚に、皮も苦味が 少なく食べやすくなっています。季節によって変化する味と香りとお楽しみ頂ければと思います。

毎冬、幾本かのレモンの樹は寿命を迎えるので、春になると新しい苗木を植え付けます。今年はレモン(ビラフランカ)に加え、柚子とベルガモットも植えてみました。柚子は寒さに強いので防風林として風当たりの強い場所に植えています。ベルガモットはアールグレイ(紅茶)の香りづけに使われる柑橘です。果実が収穫できるようになるまでには3~4年、しっかり成長するようお世話を頑張ります。

ところで、ピーノ君のお散歩コースでは梅や桃、桜の花が次々と咲き、私たちの目を楽しませてくれています。お花見よりもクン活に忙しいピーノ君は、どうやら地面のにおいで春を感じているようです。

2023年02月03日

寒波、その後

寒波が襲来!ということで、4日間で約2トンのレモンを収穫しました。島内だけでなく、遠方からも収穫のお手伝いに駆けつけて下さり、皆さま本当にありがとうございました! 今回は、寒さの影響を受けやすい畑から急ピッチで収穫し、おかげさまで唐櫃岡のレモンはほぼ採りきることができました。

収穫したレモンはトラックに積んで徳島県に運び、搾汁工場で美味しいレモン果汁に加工して頂きました。2トン近いレモンが2時間もかからずに搾汁されます。

小さな実も大きな実もきれいに洗浄されて運ばれ、皮ごと搾ることでレモンの精油が多く含まれた香り豊かなレモン果汁になります。工場内は爽やかなレモンの香りで満たされています。

ここで搾られたレモン果汁は、豊島レモンサイダーや豊島レモンアイスクリームの原料になります。そして、皮は豊島レモン精油の原料に。精油抽出後の皮の活用法はまだ見つけられていないので、来年度にはなりますが、使ってみたい!という方がいらっしゃいましたら是非お声かけ下さい。

寒波後のレモン畑はというと、標高の高い場所では 寒気の強さを物語るように、 レモンの葉がぐったりとしなだれていました。果実をつけたままだとさらにダメージを受けるので、収穫が間に合って本当に良かったです。

海に近い畑にはまだ多くのレモンが残っていましたが、やはり凍害を受けた果実が散見されました。果実が凍ると、軸の部分が茶色く変色し、果皮にピンク色の斑点がてできます。なかには、寒さで果汁が抜けていても、外見からではわからないものもあるので、被害を受けていない果実との判別がつきやすくなるまで、もうしばらくレモンの出荷はお休みさせて頂きます。

皆でレモンの収穫を頑張っている間、tilの看板犬ピーノ君はしっかりと留守を守ってくれていました。きっと夢の中で応援してくれていたんだよね、ありがとう!

2023年01月15日

寒波とレモン

ここ最近、季節外れの暖かさが続いていましたが、「大寒」となる1月20日頃から強い寒気が西日本にも流れ込む予報となっています。 まさに暦通りですね。

レモンは寒さに弱く、氷点下に長時間さらされると、樹に生った状態で凍ってしまい、樹が枯死してしまうこともあります。更に強い寒気が流れ込む24日までに、 標高が高い場所にある園地からできるだけ多くのレモンを収穫して搾汁する予定です。

畑には黄色く熟したレモンだけでなく、これから成長する幼果も多く実っています。 比較的寒波の被害を受けにくい園地もあるので、どの場所のレモンをどの程度残すのか・・・、実が凍ってしまうと樹を痛めてしまうため、本当に悩ましいところです。

今年は、新しく栽培し始めたビラフランカという品種のレモンがやっと実をつけ始めました。お尻の突起が大きくて、可愛らしい形をしています。若い樹は寒さの影響を受けやすいので、これらの実も全て収穫してしまいます。

現在の天気予報を見る限り、今年も寒波による凍害を免れそうにありません。被害の程度によっては、今期の出荷は終了となる可能性もありますので、黄色いレモンをお求めの方は、是非お早めにお申し込みください。

最後に、心配そうに(?)レモン畑を見つめるピーノ君(tilの看板犬)。みんなで頑張って収穫するから大丈夫だよ!

2022年10月03日

台風と青レモン胡椒

9月中旬に襲来した台風14号。強烈な南東の風にあおられ、複数のレモンの樹に被害が出てしまいました。

風がおさまってお散歩に出かけた看板犬ピーノ君もびっくり。道路には強風で飛ばされた枝や落ち葉が散乱していました。レモンの樹が心配になり、畑に急ぎます。

海に近い唐櫃浜の園地ではほとんど被害はありませんでしたが、ほっとしたのも束の間、山の中腹にある唐櫃岡の園地では数本の倒木と、たくさんの枝が折れていました。

台風で折れた枝には多くの実が生っているものもあり、急いで収穫して青レモン胡椒を作ることに。10月上旬に製造する予定が前倒しになりましたが、 きれいなグリーンレモンが無駄にならず、本当に良かったです。

ということで、 今年の青レモン胡椒できました!グリーンレモンの果皮と果汁に、豊島産天日塩、小豆島産香川本鷹(唐辛子)を加えた薬味・調味料です。グリーンレモンのスパイシーな香りと酸味、奥深い辛味とまろやかな塩味が、いつものお料理にアジアの風味を添えてくれます。出来立ては鮮やかなグリーン。熟成が進むとからし色に近くなります。

レモン果皮は加熱することで苦みが強く出てしまうため、撹拌の際に熱が加わらないよう工夫しながら粗挽きに仕上げました。青レモン胡椒を熱いものと一緒に召し上がる時には、お料理に混ぜ込むよりも、口に入れる時に添えていただくと美味しく召し上がっていただけます。

卵かけご飯、天ぷら、焼き肉、唐揚げなどなど、様々な料理を引き立ててくれる青レモン胡椒ですが、鶏ハムの内側に巻き込むと、加熱しても苦みが出ずとても美味しかったです。もう少し熟成させてから販売を開始する予定です。どうぞお楽しみに!

2021年10月21日

今年のグリーンレモン

来週からグリーンレモンのご注文受付けと発送が始まります。年明けの寒波の影響で、今年はレモンの実なりが極端に少なく、まったく実をつけていない樹が多くあります。寒さで樹が傷んだことに加え、夏の長雨の影響もあり、例年より病害が広がっている様子。今期のグリーンレモン(通常品)の出荷は少量のみ、いつもより少し傷や病害が多いレモンになりますこと、何卒ご了承ください。

tilがレモンの樹々を引き継いで約7年。今期は今迄で最も収穫量が少なくなりそうです。ちょっと寂しいレモン畑ですが、春、夏、秋としっかり枝葉が育ったので、来期の豊作を期待したいと思います。 豊島レモンを楽しみにしてくださっている皆さまには申し訳ございませんが、今年はレモンの樹勢の回復を一緒にお待ち頂けますと幸いです。

気持ちの良い秋晴れの日に、レモン畑で大あくびをするtilの看板犬ピーノ君。ここ数日で急に寒さが増しましたが、毛皮をまとっているので平気だそうです。急激な温度変化で体調を崩されませんよう、皆さまどうぞご自愛ください。

2021年07月08日

業務用レモン(追いレモンにどうぞ)

今年は寒波の後、レモンの出荷ができない期間が長く、寒波の被害を免れたレモン達はその間にぐんぐんと成長していました。先月お送りしたレモンの中には、手のひらサイズの巨大なレモンも混じっていたかと思います。皮が非常に厚いレモンや、でこぼこレモン、小ぶりだけど実がパンパンに詰まったレモン等々、皆さまにもいろんなレモンをお楽しみ頂けたのではないかと思います。

今期の豊島レモン通常品とアウトレット品の出荷が終わった後も、畑にはぽつりぽつりとレモンが残っています。これらは、皮の全体に病害があったりトゲによる傷が大きくてアウトレット品として出荷するのが難しいレモンや、梯子や高枝切バサミを使っても収穫しづらい場所になっているレモン達です。

これらのレモンは、業務用レモンとして業者さまに出荷しますが、今年はウェブショップでのレモン販売があまりできなかったので、いつもウェブショップをご利用くださる方々に向けて販売することにしました。見かけはあまりよくない皮の中にも、香り成分の精油がたっぷりと詰まっているので、是非皮ごと搾って香り高い豊島レモン果汁をお楽しみください。

業務用レモンの販売終了後は、10月末頃までレモン青果の出荷はお休みとなります。寒波の影響から来期の収穫量は大幅に減る予想ですが、その間レモン果汁をご入用の方は、豊島レモン果汁(冷凍・業務用)をどうぞ。今迄は10リットル単位での販売でしたが、今後は1000mlからご注文頂けますので是非ご利用頂ければと思います。

さて、この春から豊島島内のみで販売しておりました豊島レモンアイスクリーム。 発送用の箱と保冷剤の準備が整ったので、ウェブショップでもご注文受付けを開始しました。1箱6個入りになります。 レアチーズケーキのようなクリーミーさとレモンの爽やかな風味、甘さ控えめでさっぱりとした後味が、お子様から年配の方まで多くの方々にご好評頂いております。島内では「むつごくなくてええわー」(味がしつこくなくていいね)という感想をよくいただきます(笑) 。

そのまま食べてもレモンの風味を十分お楽しみいただけますが、櫛切りレモンを皮を下にして少しづつ果汁を搾って食べて頂くと、レモンのフレッシュな香りが立ちあがり、更にレモン感あふれるアイスクリームになります。レモン風味増し増しの「追いレモン」、是非お試しください。

最後に、tilのアイドル、ピーノ君。ぐんぐん大きくなって、現在約20キロ。日中は蒸し暑くてバテ気味です。梅雨が明けると更に暑くなるけど、グリーンレモンが大きくなる頃にはずっと過ごしやすくなるから、レモンと一緒に頑張って夏を乗り切ろうね。

2021年05月16日

早い梅雨入り

例年にない早い梅雨入りとなった四国地方。花盛りのレモン畑では、雨の合間に蜜を求めて様々な虫が行き交います。受粉を手伝ってくれる虫達に加え、この時期には毒針を持った毛虫もレモンの若葉を食べているので、農作業時には注意が必要です。

年明けの寒波によって多くのレモンの樹が傷みましたが、被害が比較的軽かった園地では、例年のようにたくさんの花が咲いています。

一方で、被害が大きかった園地では、落葉して枝だけになった樹々にやっと若葉が目立ち始めました。

来期のレモンの収穫量は少なくなることが予想されますが、今まで多くの恵みを分け与えてくれたレモンの樹々には、自然のサイクルに合わせてゆっくりと回復してもらいたいと思います。コロナ禍が続く中、恵みの雨がすべての癒しとなりますように。

2020年10月13日

秋日和

澄み渡る空に彼岸花が美しい、気持ちの良い季節になりました。先日のブログでもお話ししましたが、今年の夏は暑いうえに雨が降らず、レモンにとってはとても厳しい夏となりました。豊島の8月の降水量はなんと2mm!園地によっては枯れる寸前まで弱ってしまった樹もあります。9月の下旬になってやっとまとまった雨が降りましたが、それまでの少雨の影響でグリーンレモンの成長が遅れています。

WEBショップでのグリーンレモンの販売受付開始時期は例年通りですが、豊作だった昨年と比べて、今年はレモンの収穫量が少なくなる見込みです。成長にもばらつきがあるため、お届けまで少々お時間を頂きますこと、何卒ご了承くださいませ。

間もなく旬を迎えるグリーンレモンですが、全国的にはまだあまり知られておらず、食べ方がわからないという声をよく聞きます。そんなグリーンレモンをテレビ番組で取り上げて頂けることになり、先日NHKの方々がレモン畑の取材に来てくださいました。

今回の放送では、豊島の食材を活かした素敵なお料理を提供されているARUEIさんが、旬のグリーンレモンを使ったお洒落なスイーツをレシピと共に紹介して下さいます。 10月13日(火)の放送後には番組で紹介されたレシピが、17日(土)の放送後には動画が期間限定で掲載されますので、四国以外にお住まいの方々も是非ご覧ください。

10月13日(火)午後6時10分~7時「ゆう6かがわ」https://www.nhk.or.jp/takamatsu/cooking/osusume/202010.html

10月17日(土)午前7時30分~8時「ギュッと!四国」https://www.nhk.or.jp/matsuyama/gyutto/omeza/

2020年08月27日

酷暑

長く続いた黄色いレモンの収穫が終わり、グリーンレモンの成長の時期が始まりました。今年はしっかりとした夏芽が伸び、程々に実った小さなレモンがゆっくりと成長していましたが、酷暑が続く中、豊島では7月末からまとまった雨が降らず、いくつかの園地ではレモンの葉がしおれ始めています。

夏芽はこのようにぐったりして、小さなグリーンレモンも水分が少なくなり柔らかくなります。 夕方になると、水を入れたタンクを軽トラに積んで、弱っている樹の根元にバケツで水をやって回りますが、この暑さでは気休めにしかなりません。

比較的保水力のある園地のレモンは、葉が青々としてまだしばらく持ち堪えられそうですが、それもお天気次第。 一日も早く雨が降ってくれますようにと祈りつつ、 tilの看板犬ピーノ君(4ヶ月)と一緒にレモンの樹々を見守りたいと思います。